肌トラブルを予防するために毎日のスキンケアを入念に行なっている方は多いのではないでしょうか。もちろん、美肌になるうえでスキンケアは大切ですが、肌のターンオーバーが正常に働いていることも重要なのを忘れてはいけません。そこで今回の記事では、肌のターンオーバーの働きと、その働きを正常にするための方法についてお届けします。
肌は「表皮」、「真皮」、「皮下組織」の3層でつくられています。肌のターンオーバーは、この3つの層のうち表皮で行なわれる働きです。
表皮には、外側から順に「角質層」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「基底層」と4つの層があります。それぞれの役割を簡単にチェックしておきましょう。
角質層は、外の刺激からカラダを保護してくれたり、肌の水分を保ってくれたりする働きを持つ層です。私たちは、この角質層があることによって、ゆらぎのない健康的な肌を保つことができています。
有棘層には、「ランゲルハンス細胞」があり、外から侵入してきた細菌などを体外に排出する役割を担っています。また、リンパ液が流れていたり、知覚神経があったりするのも、この有棘層です。
基底層には、メラニンをつくり出す「メラノサイト」や、表皮のもとになる「ケラチノサイト(角化細胞)」があります。主に紫外線によって真皮がダメージを受けるのを防ぐ役割を担っています。また、新しい細胞が生まれるのも、この基底層です。
こうした役割を持つ4つの層で構成されている表皮には、あるサイクルがあります。それは、「基底層で生まれた細胞が外へと押し出され、有棘層、顆粒層、角質層でそれぞれの働きをしたあとに垢となって剥がれ落ちる」というものです。
肌のターンオーバーとは、この表皮のサイクルのことを指します。私たちは、このようなサイクルによって、古くなった角質を除去し、肌をキレイな状態に保っています。これが肌のターンオーバーの働きです。
しかし、少しでもサイクルが乱れてしまうと、その働きがうまくいかなくなります。その結果、肌に古くなった角質が溜まっていき、さまざまな肌トラブルを引き起こします。常に肌が清潔であり続けるためには、肌のターンオーバーを正常にする必要があります。
では、肌のターンオーバーを正常にさせるためには、どのようにすればいいのか。次の項目で見ていきましょう。
人は寝ている間に脳から成長ホルモンを分泌します。この成長ホルモンには、肌のターンオーバーを促進する効果があると言われています。そのため、日ごろから質の良い睡眠を心がけて成長ホルモンがうまく分泌されるようにしましょう。
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肌の細胞は、化粧水や美容液などのほか、食事からも栄養素を吸収します。そのため、食事で肌のターンオーバーを整える栄養素を摂取すれば、その働きを正常にすることができます。主にビタミン類が有効とされているので、「ビタミンA」、「ビタミンB」、「ビタミンC」、「ビタミンE」、「亜鉛」などを積極的に摂取していくと良いでしょう。
この2つのポイントを意識した生活を送ることで、肌のターンオーバーを正常に働かせることができます。ぜひ、取り入れてキレイな肌をつくっていきましょう。
肌のターンオーバーを正常にすることは、さまざまな肌トラブルの予防になります。逆に乱れた生活習慣を送っていたりすると、このサイクルが乱れ、トラブルの多い肌へと変わってしまいます。キレイな肌づくりの一環として、肌のターンオーバーを正常にすることはとても大切です。肌トラブルに悩まされない肌をつくるためにも、今回ご紹介してきたことは必ず覚えておくようにしましょう。